日本に和服があるように、中国にも民族衣装があります。まず思い浮かぶのは、女性が着るチャイナドレスではないでしょうか。体のラインにピタッとフィットしたチャイナドレスは、すごく妖艶で男性の目をくぎ付けにします。中国語で「チーパオ」といい、旗の服という意味があります。
中国最後の王朝である「清」は、今の東北地方に住む異民族「満州族」によって建国されました。軍人は「旗人」といわれ、八つの組織「八旗」に」よって軍事や政治が行われていました。それで、彼らの着ている服は、「旗人の着る服」という意味で、旗袍と呼ばれていました。
騎馬民族なので女性も馬に乗って移動します。その時に脚を横に出して前からの風を防ぐためにスリットがつきました。チャイナドレスの最大の特徴であるスリットはこれがゆらいですね。その後漢民族も着るようになって、結婚式の衣装として流行りました。
一時チャイナドレスは、外国にこびた服装として批判の対象にされて、一気に下火になります。しかし1978年より改革開放が開始されると、チャイナドレスを着たコンパニオンが公式のイベントなどに登場するようになり、今ではパーティドレスとして着用されています。