日本人男性は他のアジア人と比べても独特の価値観を持っているように感じる。
そこで、今回は日本人男性と外国人男性の恋愛における価値観の違いを双方のモテる女性から考えてみることにしよう。
小柄な童顔女子がモテる日本
日本人男性に「好きな女性のタイプ」を聞くと、外見に関しては以下のようなキーワードが出てくることが多い。
日本人男性に聞いた「好きな女性のタイプ」として
1・可愛い 2・小柄 3・色白 4・細い 5・巨乳
3と4の「色白」や「細い」という条件は、日本だけではなく他のアジアの多くの地域で好まれる共通した条件だ。
しかし、1と2の「可愛い」や「小さい」という条件は日本独特の条件のように思う。
( 5、はもちろん世界共通w)
お隣の韓国や中国では「可愛い」よりも「綺麗」、「小柄」よりも「背が高い」というのが美人の条件としてあげられることが多い。
それぞれの国のアイドルを見てみるとわかりやすい。
日本のアイドルは「AKB48」や「嵐」といったアイドルグループに代表されるように「小柄な童顔系」が多いのに対して、韓国では「少女時代」のような「スレンダーな綺麗系」に人気が集まる。
価値観が近いとされるアジアの国の中でも、なぜこのような違いが起きるのだろうか?
なぜ日本では小柄な童顔女子がモテる?
古来より日本人は「わび・さび」に代表されるように、不完全なものに美を求める傾向がある。
約1,000年前の日本のアイドル・清少納言も「月は満月よりも、少々欠けているほうが風情がある」と述べていた様に。
そんな古来からある日本人の美学から、日本人男性が「成熟した女性」よりも「少し幼さが残る女性」の方を好むのではないだろうか。
先ほど言及したアイドルを例にとってもそうだ。韓国をはじめ海外のアイドルは何年間もの練習期間を経て、ようやくデビューできるのに対して、日本のアイドルの多くはオーデションから即デビューする場合が多い。
歌や踊りなど「完成されたもの」を求められる海外のアイドルに対して、日本のアイドルは歌や踊りが「不完全」でも成り立ってしまう。
その不完全な部分を認め、アイドル達が成長していく過程を愛でるのが日本のアイドル文化なのである。
不完全な状態から完成されたものへと努力していく過程、つまり「物語性」が重要なのだ。
これは日本での就職活動の面接でも当てはまる。
自分は3年遅れで大学に入学したが、就職活動はこの日本人が大好きな「物語性」を利用してハンデを乗り切った。
結果(学歴・現役浪人)より、そこに至るまでいかに頑張ったか、苦しんだかと言う過程をアピールしたのだ。
しかし、この日本人の「不完全なものに美を求める」という美意識が良くない方向に働くこともある。
日本では時として、仕事で大した結果を残していなくても出世や高評価がされることがある。
長時間残業などに代表される「仕事を完成させるまで長時間頑張りました」という「物語性」があれば、結果として出世や高評価に繋がってしまう。
「完成されたもの」に美を見出す海外諸国からしてみれば、残業をしないで仕事を終わらすことこそが「美」であり、そのため、残業ありきの仕事の量は抱え込まないし、割り振られることはないのだ。
どんな女性がモテる?日本人男性と外国人男性の価値観の違い
話を元に戻すと日本人男性はその美的感覚から、仕事も家事も完璧にこなし、外見もスタイルも抜群で頭脳も明晰な女性を恋愛対象として避ける傾向がある。
日本では(無理がない程度に)経済的にも精神的にも頼ってくれる女性が好まれ、如何に男性を持ち上げ、サポートし日本人男性の自尊心を満たすかが、モテるための重要な要素となってくる。
そのため、女性が学歴や収入、家柄を求められることも少ない。
「完璧な女は可愛くない」と言わんばかりに「少し抜けている女性」が好まれるのだ。
どこかに「余白」があることが重要で、誤解を恐れずにいうと「ペット」を可愛がる感覚に近いものがある。
対して欧米や他のアジアの国々は、経済的に自立して知的でウィットに富んだ女性が好まれ、外見も童顔よりも大人びいた女性が好まれる。
女性に対して、自分と対等かまたはそれ以上のスペックを求め、学歴や収入、家柄を求められることも多い。
東大出身の女性はモテないという話は聞くが、ハーバード大学出身の女性はモテないという話は聞かない。
日本人男性にとってパートナーの女性は「癒しを求める存在」であり、外国人男性にとっては「切磋琢磨し合える存在」なのだ。
お互いの文化、価値観の違いをよく表しているものに「女子力」という言葉がある。
日本では(飲み会の時に女性がサラダを取り分けることに代表されるように)男性をいかにサポートし、
持ち上げるかを「女子力」と呼ぶのに対して、海外では女性がいかに自立しているかを「女子力」と呼んでいる。
日本人女性と外国人女性の好きな異性のタイプに大きな違いはないが、男性の間には、ここまで大きな好みの違いがあるようだ。