現代若年者中国人結婚観

中国では、結婚とは家と家の結びつきであるという考え方が伝統的であった。

中国人男性は家や車を持っていることが結婚の必須条件であるというイメージが強い。

都市部では経済発展が急速に進み、中国人女性の社会的な地位も向上している。

では、最近の中国の若年者は、実際にはどのような結婚観を持っているのだろうか?

中国の現代結婚の四つの大きな特徴や傾向をご紹介したい。

1:結婚の減少と離婚の増加

年間結婚数と結婚率は、年々低下しているのに対し、年間離婚数と離婚率は年々上昇している。

結婚や家庭を築くことが困難であることがわかる。

未婚の若者にとって結婚は「高い買い物」であるという認識が広まり、結婚を敬遠する人も多いようだ。

結婚よりも、「一生ものの恋愛をすること」に価値を見出す若者が増えている。

また、社会の発展に伴う考え方の多様化は、離婚観に影響を与えている。

以前の中国社会では、まともな人は離婚しない、離婚は異常であるとの考え方が主流であったが、

若者は「自分が幸せかどうか」を重視する傾向にあり、婚姻もより流動的になってきている。

2:初婚年齢の上昇

仕事を優先、仕事や事業を成功させてから家庭を築きたいという人が増えていることが原因と考えられる。

他にも、女子教育のレベルが上昇するに伴い、女性の社会的な地位も向上し、

他先進国と同じく家庭に入ることを望まない女性が増加しているという。

3:第4次独身ブームとお見合い結婚の再興

この第4次独身ブームに伴い、結婚適齢期を逃した男女が急増している。

2016年には「剩男剩女(婚期を逃した独身男女)」が2.4億人を突破した。

これがきっかけとなり、お見合い結婚やお見合い番組が再び流行の兆しを見せている。

中国でも恋愛結婚が主流となっているが、現代型見合い結婚が注目されている。

かつての見合い結婚には、「包?婚姻」と呼ばれる、両親などの新郎新婦以外の第三者によって結婚の取引をされてしまう、

半ば強制的な結婚もあった。現代型見合い結婚は、男女は親の紹介を通して出会い、

お互いを知った後で結婚を決めることができるところが強制的な見合い結婚とは異なるが、

結婚式の金銭的・物質的な準備や結婚に必要な費用、更には子供の教育まで、

結婚に関わるあらゆるステップに新郎新婦の両親たちが干渉していくスタイルだ。

恋愛結婚の方が幸福度が高いという結果が出ているものの、都市の生活が困難な現代では、

両親の経済力や問題処理能力に頼るこのような新型見合い結婚も選択肢のひとつとして受け入れられるようになった。

4:恋愛観 の多様化

経済や文化の開放度が高まったことが要因と考えられる

恋愛に対しても、開放的、包容的な考え方を持つ人が増え、恋愛のスタイルも多様化、個性化してきている。

周りの人とは異なる恋愛のスタイルや、独り身でいることに対しても、自信を持つ人が増えたようだ。

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